M もっちパパの記録

音声入力で、こぼれ落ちていた言葉までAIに渡せるようになった話

妻の話を聞き取るために始めた音声入力。速く書くためではなく、キーボードではこぼれ落ちていた周辺の情報までAIに渡せるようになって、書き方が少し変わりました。


目次

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音声入力は、声が大きくて、機材も必要で、少し気恥ずかしいものだと思っていました。家族がいる家の中で、パソコンの画面に向かって一人で話し続ける姿も、最初はどこか不自然で、なかなか想像がつきませんでした。

ところが始めてみると、私にとって大きかったのは入力の速さだけではありません。キーボードでは無意識に削っていた周辺の事情まで、AIに語りかけるように渡せるようになったことでした。この記事では、音声入力を始めたきっかけと、今のところ変わったこと、まだ試していないことを記録します。

始まりは、自分の考えを速く書くためではありませんでした

きっかけは、夏期講習のお弁当について書いた記事のリライトです。妻がお弁当を作るときに考えていることを聞き取ったものの、あとから一人で文字起こしをするのは思いのほか大変でした。

手間だけの話ではありません。自分で要約して文字にしてしまうと、話してくれたときの熱量まで落ちてしまう気がしたのも、正直なところです。

それなら、自分が要約して書き取るよりも、妻に直接話してもらったほうが、言葉のニュアンスも漏れなく正確に伝わるのではないか。そう考えました。実際に二人で小さなマイクを付け、質問を読み上げながら対話する形で収録しました。話した中身はここには書きませんが、対話をそのまま受け取るための方法を探したことが、私の音声入力の出発点です。

二つセットのマイクを選んだのも、このためでした。一人でメモを取るためだけではなく、二人で話しながら入力する場面を思い描いていたからです。

木のテーブルに置いたDJI Mic Mini 2の送信機2つ(紫とグレー)

送信機が二つあるので、二人が同時に付けられます。わが家では、私と妻で一つずつ付けて収録しました。

→ 中学受験の夏期講習、お弁当は1日2個。わが家の頑張りすぎない中身

声を張らずに自然に話せるようになって、続ける形が変わりました

音声入力そのものは、今回が初めてではありません。以前からパソコンにつないだマイクを使っていました。ただ、マイクが口元から離れているため、ある程度大きな声を出す必要がありました。

服の胸元に付けるDJI Mic Mini 2に変えてみると、つぶやくような低い声でも通ります。家族がいる家の中でも、声を張らずに済む。この違いは、日常的に使い続けるうえで思っていた以上に大きなものでした。送信機は、マグネットクリップとマグネットを除いて約11gと公式に記載されています。軽くて服に付けられるという実感とも重なります。

DJI Mic Mini 2の送信機とレシーバーを横から見たところ。背面のクリップが見える

横から見ると、背面のクリップで服をはさむ形が分かります。

わが家で使っているのは、送信機が二つと充電ケースが付いたセットです。

DJI Mic Mini 2の一式。レシーバー、送信機2つ、充電ケース、ウインドスクリーン

左がパソコンやスマホに挿すレシーバー、中央と右が送信機、奥が充電ケースです。右奥のふわふわは、風の音を抑えるウインドスクリーンです。

充電ケースに収めたDJI Mic Mini 2。レシーバーと送信機2つがまとまって入る

使わないときは、この充電ケースに三つまとめて入れておけます。

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DJI Mic Mini 2(2 TX + 1 スタンダードRX + 充電ケース)

DJI Mic Mini 2(2 TX + 1 スタンダードRX + 充電ケース)

塾弁記事をリライトしていた頃から少しずつ慣らしてはいましたが、それでもキーボードを打たないことにはどこか手持ち無沙汰で、つい手が伸びそうになります。2026年8月10日、夏休みの区切りを迎えたことも背中を押し、「今日はキーボードに触れない」と決めて本格的に使い始めました。

最初は、画面に向かって話すこと自体に気恥ずかしさがありました。今はむしろ、話すほうが自然に感じられつつあります。まだ試行錯誤の途中ですが、家の作業デスクで無理なく続けられる形が、一つ増えました。

音声では、キーボードならこぼれ落ちていた情報までAIに渡せました

ブログを書くときや、次女のための学習アプリ「まなびの森」を作るとき、私は毎日1時間以上、実際には2時間ほど音声入力を使っています。

キーボードで打つときは、入力する前に頭の中で情報を整理・精査してしまいます。「これは直接関係ないかもしれない」と思った周辺の事情は、つい自分で省いてしまっていました。けれどAIに相談するときは、結論だけでは見えてこない前後の文脈や小さな悩みが、返答を変えることがあります。

音声なら、考えながら話しているうちに、そうした周辺の情報も一緒に手渡すことができます。速く書けること以上に、自分の思考を削らずにそのまま渡せることのほうが、今の私にとっては価値ある変化でした。

誤変換があっても、AIとの会話は止まりませんでした

もちろん、音声入力に誤変換はつきものです。「まなびの森」が「学びの森」になったり、「曲15」が「妖怪度」になったりしました。

仕事の書類やシステムへ入力する文章なら、そのまま放置するわけにはいきません。一方で、AIに思考を投げかけている途中であれば、多少の誤変換があっても前後の文脈から本来の意図を受け取ってくれることがありました。だからといって雑でいいわけではありませんが、AIとの対話だからこそ成り立つ柔軟な使い方だと感じています。

ただ、人に送る文章では明確に区別しています。妻へのLINEで音声入力を使うときは誤変換を修正してから送ります。メールでは、まだ使っていません。

まだ、音声入力の答えは出ていません

いまはCodexのWhisperと、macOS標準の音声入力・音声コントロールを併用しています。どれが自分の感覚にしっくりくるのかを、家の作業デスクで試している最中です。

気になっている音声入力のアプリもありますが、まだ手に取ってはいません。外出先でスマホのメモとして活用することにも関心はありますが、それもこれからの課題です。

設定は何も触らず、箱から出したまま使っています。

話すように渡せると、AIとのやり取りが少し変わりました

妻の言葉を漏れなくそのまま受け取りたいと思ったことが、私の音声入力の始まりでした。人の話を受け取ろうとしたその経験が、巡り巡って、自分自身の思考をこぼれ落とすことなく拾い、外へ出すきっかけになっています。

音声入力がすべての場面で万能だとは思いません。今でもふと、キーボードに手を置きたくなる瞬間はあります。それでも、作業デスクで少しずつ言葉を重ねていくうちに、声を出すほうが自然な時間が確実に増えてきました。

音声入力に少し抵抗やためらいを感じている人にも、きっと似たような変化の入り口があるはずです。私は効率や速さを求めるためではなく、ただ目の前の人の言葉を受け取り、自分のふとした瞬間に発せられる思いを、もう少しそのまま伝えたくて始めました。